BREAKFAST AT TIFFANY'S
ティファニーで朝食を
1961:米
監督:
ブレイク・エドワーズ Blake Edwards  
出演:

オードリー・ヘプバーン

Audrey Hepburn ホリー
ジョージ・ペパード George Peppard ポール
パトリシア・ニール Patricia Neal 2E
バディ・イブセン Buddy Ebsen ドク
ホセ・ルイ・ド・ビラロンガ Jose Luis de Vilallonga ホセ
ミッキー・ルーニー Mickey Rooney ユニオシ
「自由の気でいても生きるのが恐ろしいのだ。自分の作った檻の中にいるのだ。
 その檻は南米でもテキサスでもついて回る。自分からは逃げられないからだ」
★★★
ニューヨークの安アパートで名前のない猫と暮らすホリーは、下心ある男たちを手玉に取り、金を巻き上げて生計を立てていた。彼女のお気に入りは五番街の宝石店ティファニー。気分が“赤く”沈んだ日も、ティファニーのショーウィンドウを眺めながら朝食のデニッシュを食べれば心が落ち着くのだった。上の階に越して来た中年女のツバメとして糊口を凌ぐ売れない作家ポールは、ホリーの奔放な生き方に戸惑いながらも次第にその不思議な魅力の虜となっていく。けれどステイタス願望の強いホリーはブラジルの富豪ホセとの結婚に踏み切ろうとするが、その矢先、麻薬取引のトラブルに巻き込まれてしまう。
オードリー・ヘプバーンが清純派イメージを捨て、コールガール役に挑んだラブロマンス。原作者トルーマン・カポーティはマリリン・モンローをイメージして執筆したそうですが、モンローの演劇顧問が娼婦役はふさわしくないと拒否したとか。どう考えてもオードリーよりは違和感なさそうですが。ヘンリー・マンシーニ作曲によるアカデミー歌曲賞受賞曲「ムーン・リバー」は映画音楽史に残る名曲。『マイ・フェア・レディ』では歌の部分は吹き替えでしたが、オードリー自身の歌声も十分聴かせますね。ミッキー・ルーニーの演じたユニオシは眼鏡で出っ歯のいかにもステレオタイプな日本人像で、ブレイク・エドワーズ監督も後に反省の弁を述べているようですが、それでも日本において本作の人気が高いのは日本人の度量の広さと言えるでしょう。ドク役のバディ・イブセンは『じゃじゃ馬億万長者』のジェド父さんとしてお馴染みですね。古過ぎ?私も含め多くの人にティファニーがレストランだと誤解させたこのタイトルは、原作にある「ティファニーで朝食をするようになっても自分というものを見失いないたくないの」というホリーの台詞に因むもの。またホリーが沈んだ気分の喩えに用いる「赤い色」は原作では共産主義を暗喩していると云われ、自由のない社会への怖れを表わしているようです。その対極にある資本主義の象徴として、ティファニーの宝石を愛しているわけですね。キャンディーの景品のリングに文字を彫るなんてサービス、ほんとにやってくれるんでしょうか。

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