SINGIN' IN THE RAIN
雨に唄えば
1952:米
監督:
ジーン・ケリー Gene Kelly  

スタンリー・ドーネン

Stanley Donen  
出演:
ジーン・ケリー Gene Kelly ドン・ロックウッド
デビー・レイノルズ Debbie Reynolds キャシー・セルドン
ドナルド・オコナー Donald O'Connor コズモ・ブラウン
ジーン・ヘイゲン Jean Hagen リナ・ラモント
シド・チャリシー Cyd Charisse ダンサー
「夜露?僕には太陽が降り注いでいる」
★★★★
ドン・ロックウッドは親友コズモとコンビを組んでボードヴィリアンとして下積み生活を経た後、スタントの手腕を買われ銀幕のスターの座へと上り詰めた。人気女優リナ・ラモントとの共演作も10本以上を数え、世間では結婚も秒読み段階と見られていたが、それは映画会社の宣伝部が話題作りに流した噂に過ぎず、ドンにはまったくその気はなく内心わがままでおつむの弱いリナにもうんざりしていた。そんな時、ドンはコーラスガールのキャシーと出逢う。映画界はサイレントからトーキーの時代へと移ろうとしており、初のトーキー作品『ジャズ・シンガー』の大ヒットを受けて、ドンとリナの新作『戦う騎士』も急遽トーキーへと変更された。慣れないトーキーでの撮影に現場はてんやわんやとなったが、何より困ったのはリナの悪声。ドンはコズモ、キャシーとともに一計を案じ、リナの喋る場面にはキャシーの声を吹き替え、ミュージカル作品に変更することを思い付く。
土砂降りの中ジーン・ケリーが“SINGIN' IN THE RAIN”を唄い踊るシーンはあまりにも有名ですが、ミュージカルとしてだけでなく、サイレントからトーキーへの過渡期の舞台裏をユーモアたっぷりに描いてコメディとしても一級品。数あるジーン・ケリー主演作の中でも文句なく最高傑作と言えるでしょう。『スタア誕生』をはじめ、ハリウッドの内幕を描いたハリウッド映画には名作が多いですね。ジーン・ケリーとの相棒といえばまずフランク・シナトラが思い浮かびますが、ダンスではやや見劣りしケリーの引き立て役感の拭えないシナトラとは違って、本作でコンビを組むドナルド・オコナーはジーン・ケリーを喰うほどのエンターテイナーぶりを発揮しています。デビー・レイノルズも可愛い。『スター・ウォーズ』のレイア姫ことキャリー・フィッシャーは実の娘ですが、もう少しママに似れば良かったのに…。3人揃っての“GOOD MORNIG”は雨中のシーンにも負けず劣らずのミュージカルの名シーンですね。そして笑いを提供するのをほぼ一手に引き受け、コメディとしての要素を大いに盛り上げてくれたのがジーン・ヘイゲン。ストーリー上ではジーン・ヘイゲンの声をデビー・レイノルズが吹き替えるという設定ですが、実はその吹き替えの声はヘイゲン自身の声だとか。自分で自分の声を吹き替えているわけですね。なかなか芸達者な女優さんです。彼女の存在があってこそ名作となり得たとさえ思えます。

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