MONSTER ZERO
怪獣大戦争
1965:日
監督:
本多猪四郎    
特撮:

円谷英二

   
出演:
宝田明   富士一夫
ニック・アダムス Nick Adams グレン
久保明   鳥居哲男
水野久美   波川女史
土屋嘉男   X星統制官
「我々は脱出する!未来に向かって脱出する!まだ見ぬ未来に向かって…な」
★★★
木星の13番目の衛星となるX星が発見された。X星は怪電波を発しており、宇宙人存在の可能性が高まり宇宙船P−1号にて富士一夫とグレンが探査に派遣される。二人はそこでX星人に遭遇するが、彼らは地球以上の科学力を有しながらも怪物0=キングギドラの猛威のため地上では暮らせず、地下での生活を余儀なくされていると語った。そしてX星統制官は、地球に飛来したキングギドラを撃退した怪物01=ゴジラ及び怪物02=ラドンを貸してくれたら、代わりにガンの特効薬の知識を与えると申し出る。地球に帰還した二人の報告を受け、X星の提案は国連の会議でも好意的に受け止められるが、二人は統制官の態度に何か釈然としないものを感じていた。一方、富士の妹ハルノの恋人であり、発明狂の鳥居哲男の開発した護身用警報機レディ・ガードに、世界教育社の波川という女性を通じて契約を結びたいとの申し入れがあった。波川はグレンの恋人でもあったが、彼女と世界教育社の背後にはなぜかX星統制官の影が見え隠れするのだった。X星人はいつの間にか地球に到来しており、明神池と鷲ヶ沢に眠っていたゴジラ・ラドンを円盤から発する電磁波で捕獲する。円盤に同乗して富士とグレンは再びX星を訪れ、両怪獣と引き替えに約束のガン特効薬のデータが収められているというテープを持ち帰った。しかしテープを再生すると、統制官の声が流れ地球を植民地にすると宣言。従わぬ場合は電磁波でコントロールされたゴジラ・ラドン・キングギドラを使って人類を抹殺すると告げた。

ゴジラがとうとう宇宙へ。世界観が拡がり過ぎてSFとしての基本設定があやしげになってきたのはアレとして、60年代特撮エンターテイメント作品らしい魅力のたっぷり詰まった1本。Aサイクル光線車は東宝メカとしてメーザー殺獣光線車に次ぐかっこ良さで、血沸き肉踊る“怪獣大戦争マーチ”は伊福部音楽の中でも一二を争う名曲です。そして何と言っても土屋嘉男演じるX星統制官。起訴前の容疑者のような目隠しで知らずに観るとまず誰かは気付きませんが、自ら考案したというX星語や手の演技が雰囲気抜群で、土屋嘉男といえばまっ先にこの役を思い浮かべるようになる名演でありました。ただそれにしても残念なのはゴジラの「シェー!」…。ゴジラのアイドル化によるシリーズの迷走ぶりを象徴する場面ですね。そもそも流行のギャグに頼るなど、じき風化して寒くなるだけのことと思いが及ばなかったのでしょうか。

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