DOG DAY AFTERNOON
狼たちの午後
1975:米
監督:
シドニー・ルメット Sidney Lumet  
出演:

アル・パチーノ

Al Pacino ソニー
ジョン・カザール John Cazale サル
ペニー・アレン Penny Allen シルヴィア
サリー・ボイヤー Sully Boyar マルベニー
チャールズ・ダーニング Charles Durning モレッティ
ジェームズ・ブロデリック James Broderick シェルドン
「殺すなら仕事でなく心から憎んで殺してくれ」
★★★★
1972年8月22日、ブルックリン。うだるような暑い日の午後、チェイス・マンハッタン銀行に三人組の銀行強盗が押し入った。彼らはプロではなく、その計画は杜撰なものだった。一人が怖じ気付いて逃げ出し、残ったソニーとサルは支店長に銃を突き付けて金庫を開けさせるが、中にはわずか1100ドルしか入っていなかった。そしていつの間にか銀行の周りは警官隊に取り囲まれ、やがてマスコミや野次馬も駆け付けた。衆人環視の中、モレッティ警部と交渉を続けるソニーは、次第に群衆から英雄視され始める。また篭城が続くうち、人質の行員たちとの間にも奇妙な連帯感が芽生えていった。
実際に起こった銀行強盗事件を元にしたストーリーですが、サスペンスというよりむしろユーモラスな展開で、間が抜けてて憎めない犯人像に映画の中の野次馬たちと同じく声援を送りたくなります。『ゴッドファーザー』シリーズでも共演しているアル・パチーノとジョン・カザールはデビュー前からの友人同士だそうですが、さすがに息の合ったコンビぶり。アカデミー主演男優賞にノミネートされたパチーノだけでなく、カザールの方も“小心ゆえの危うさ”を滲ませる印象深い演技を見せてくれます。犯人と人質の間にいわゆるストックホルム症候群の状況が生じるわけですが、その名の由来となったストックホルムでの銀行立てこもり事件が起こったのが1973年のことであり、おそらくそのニュースも脚本のヒントになったのでしょうね。原題の“dog day”には「うだるような暑い日」といった意味があるそうで、犬を狼に替えたこの邦題はもしかしたら勘違いによるものかも知れませんが、なかなかかっこよいタイトルとなったのはケガの功名といったところでしょうか。もっともこの犯人たちは、狼のイメージとは程遠いキャラクターではありますが。20年の刑に服したソニーはすでに釈放されているはずですが、今どこでどうしているのでしょう。

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