DESTROY ALL MONSTERS!
怪獣総進撃
1968:日
監督:
本多猪四郎  
特撮:

円谷英二

 
出演:
久保明 山辺克男
田崎潤 吉田博士
小林夕岐子 真鍋杏子
土屋嘉男 大谷博士
愛京子 キラアク星人
「帰ることなんて考えるな。スイッチを入れろ!」
★★★
二十世紀の末、人類は月面に基地を造り、地上を脅かした怪獣たちは小笠原諸島の一角にある“怪獣ランド”に集められ厳重な管理下に置かれていた。しかしある日怪獣ランドに異変が起こり、怪獣たちは脱走。モスクワにラドンが、北京にモスラが、ロンドンにマンダが、パリに地底怪獣が、そしてニューヨークにゴジラが現れ都市を襲った。原因究明のため月面基地に指令が下り、山辺克男艇長のムーンライトSY−3号が怪獣ランドの調査に赴く。すると荒廃した施設の中で大谷博士と所員の真鍋杏子が山辺らを出迎え、キラアク星人と名乗る女性に対面させる。キラアク星人は地球文明の再構築を呼び掛けるが、それはリモートコントロールで操る怪獣たちを使った脅迫であった。所員たちとの銃撃戦の末山辺はどうにか大谷博士のみを連れ帰るが、博士は洗脳されており自ら命を断つ。だが耳の後ろに小型の電波受信機が埋め込まれているのが見つかり、怪獣たちも同じ方法でコントロールされているものと見られ、探索の結果世界各地でいくつもの送受信機が発見された。電波の発信源は月面にあり、SY−3号は再び月に飛びキラアクの秘密基地を破壊。地球人の手に制御が取り戻された怪獣たちは、キラアクの地下要塞が建設された富士山麓に集結する。そこに突如炎の塊が飛来し、キングギドラが姿を現した。
キラアク星人曰く、「キングギドラは宇宙の怪獣です。地球の怪獣では歯が立ちません」─いや、あの、最初は3体で、2度目は2体に倒されてるんですけど?ほら言わんこっちゃない、10体も相手にしてよってたかってボコボコに。しかも過去2回はまだ宇宙に逃げ帰る余力あったのに、今度ばかりはあえなく地上でお陀仏…。などと突っ込みながら観るのが楽しい、東宝怪獣映画の集大成としての特撮エンターテイメント作品。凱旋門を破壊して地中から顔を出す“地底怪獣”がバラゴンではなくゴロザウルスだった理由も永遠の謎です。あまりに登場怪獣多過ぎて、たまに画面をよぎるだけで名前すら紹介されないバランは可哀想。福田純監督による南海の孤島を舞台とした低予算2作品が続いた後、久々に監督:本多猪四郎、特撮:円谷英二、音楽:伊福部昭の御三家が揃い、東宝メカやミニチュアワークによる都市破壊シーンもたっぷり楽しめる正調ゴジラ作品となってます。観客動員に翳りの差し始めた怪獣映画の最後を飾るつもりで気合いを入れたのが、予想以上に好成績を収めたため結局製作続行されることになったとか。まさしく線香花火の最後の一花のように、その後はショボショボになっていくわけですが…。ちなみにキラアク星人のネーミングの由来は「吉良・悪」で、企画段階のタイトル『怪獣忠臣蔵』の名残りだそうです。
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