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映画界はネタ切れ?
〜リメイクブームを考える〜 |
昨今の映画界はリメイクブームと云われます。そろそろネタ切れなのか?との声も聞かれます。果たしてほんとにそうなのでしょうか?
確かに最近話題になる映画はリメイク作品が多いような印象を受けます。けれど、1年間に公開される作品の数も年々増えているわけですから、ネタ切れなどということもなく「初めて映画化される作品」の本数だって昔よりむしろずっと増えているはずだと思うのです。ただ「以前にも映画化されたことのある作品」の場合、当然その前作を超えることを要求されるわけで、特にそれが大ヒットした作品だったりすると、必然的に巨額の予算の組まれた大作・話題作となり、注目を集めやすくなるわけですね。結果、そうした作品が目立ってしまうため、昨今はやたらとリメイクばかり作られているような印象を生み出しているのではないのかなと。また「リメイク」という言葉そのものが定着したことによって、「リメイク作品である」ことがより意識に上りやすくなったとも言えると思います。
そもそもリメイクはけっして最近に限ったことではなく、クラシックの名作とされる作品の多くもけっこうリメイクだったりしますね。『ベン・ハー』はチャールトン・ヘストン版以前にサイレント版が2作ありますし、『スタア誕生』はジュディ・ガーランド版の前にジャネット・ゲイナー版が、イングリッド・バーグマン主演の『ガス燈』はほんの5年前にオリジナル版が存在し、さらに『サウンド・オブ・ミュージック』は西独映画『菩提樹』と、『マイ・フェア・レディ』は『ピグマリオン』と同じ原作によるミュージカル化作品。黒澤映画は『荒野の七人』『荒野の用心棒』として海外でリメイクされてますし、ヒッチコック監督の『知りすぎていた男』は自身の旧作『暗殺者の家』のリメイクです。ただこれらの映画隆盛期におけるリメイク作品は、オリジナル版より有名になったためリメイクという意識が薄くなるのでしょうね。最近のリメイク作品だと、オリジナル版自体が超有名作品だったりしますから。
また、それだけ映画界に財産が増えた、とも言えるのではないでしょうか。映画の歴史は100年あまりになりますが、黎明期には当然その財産はなく、神話や歴史、小説、戯曲などから題材を求めなければならなかったわけですが、時代を経て製作本数が増えるにつれ、映画界自身の過去の作品からも題材を得ることが可能になった、ということだと思います。映画にはオリジナル脚本のものもあれば原作が存在するものもあるわけで、その原作となるものが小説や戯曲から映画そのものにも選択肢が拡がった、と考えれば良いのではないかと。
まあ要するに、原作が歴史であろうと神話であろうと小説であろうと戯曲であろうと、あるいは「過去の映画作品」であろうと、その原作のファンであればどうしても比較して観てしまうわけで、ここはダメ、このアレンジは良くなった、などと突っ込みながら観るのもまた楽しいものではないかしらと思うわけです。 |
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